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PerceivE

映画の感想とかメモとか考察とか

みたままの感想をかく。<ロブスター:The Lobster>

久しぶりに感想を書きたくなる映画をみたのでブログ活用。

この手のミニシアターでしか上映されない映画はおそらく一般受けしないから大きく上映されない訳であって、一部にはウケる、と思っている。

そして私もその一部であり、SF的側面に惹かれてみにいきましたとさ。

 

 

www.finefilms.co.jp

 

45日以内にパートナーを見つけなければ動物にされる

……なんて人智を脱した設定なんだ!無駄な技術発展!

なぜそうなった!?本編でそれを解き明かすのか!?

 

と思った貴方。

そんなことは問題じゃねえ!!と一喝しておきます。

これを問うとはつまり、

スターウォーズでなぜライトセーバーを使うのか!?

*何故プリキュアは変身できるのか!?

等々

について聞いてるのと同じなんですよ!!無粋!

 

"厳しい状況"に陥った人々がどのように立ち向かうのか!?

重要なのはそこなんです、2時間のストーリーにおいて。

12話構成とか3部作ではないんです。決して。

 

気になる気持ちはわかる!だがそれを期待してみるとガックシするぞ!

こういう映画にはこういう映画の良さがあるんだ!!

 

観てない人に対する注意は以上です。

自分への戒めは以上でした。

なにも前知識なしでみるのも面白いんですけどね。サイトみよう。

 

そんなわけで感想。

※作品の解釈は読者が決めることなのであくまで一解釈です。 

 

ジャンルとしては「恋愛SF」らしい。そして「コメディ」らしい。

 

夫婦であることを強要される社会システム。←わかる

それが無理なら動物になれ ←わかんない

 

ホテルで軟禁?監禁状態で暮らす人々。

そしてカップル成立を諦めた人たちにおのずと絶望感がない雰囲気。

狂気。このホテル狂気。それになんだかクスクスしてしまう。

 

カップルなら強姦されないよ!とか喉詰まった時助けてくれるよ!

とか実演すんなよ。狂気だよ。無表情でやるなよ。

 

いうなればツッコミ不在の絶対に笑ってはいけないryである。

そんなんなのにシリアスなBGMと雰囲気に圧倒される。

どんな当たり前のことでも真面目に答える。下のお世話とかも淡々とこなす。

 

多分ここがコメディ要素なんですよね?

劇場内声を出して笑う人はいませんでしたがくすっとしました。私が。

ホテルマンとメイドの動きがコメディアンそのものなんだもん。狙ってるでしょアレ。

 

****

 

テーマは独り身が楽か夫婦が楽かってことなのかな?と最初は思ってたんです。

みなくとも答えは決まってます。どっちも地獄に変わりはねえ!

長所短所はあってしかるべし、です。

 

主人公のデヴィビッドはストーリーでどっちも経験するわけです。

息の合いそうな女性と二人になるも「相手に合わせること」に苦痛を感じ、

(よくもまあ冷血非道な姉御と付き合おうとしたもんだ、あんな色気を感じないベッドシーンはそうそうないぞ)

いざホテルを抜けて"おひとりさまの会(レジスタンス)"に入ってもそこで出会った女性と運命を感じちゃうというジレンマ

レジスタンス達の住む森がびっくり動物園になってるのは言うまでもない)

 

でも、焦点はそこじゃないんです。

 

デヴィッドが妻と離婚するシーンで何故「相手が近眼かどうか」きいたのか?

なぜ足の悪い男は同じように足の悪い女をパートナーとして求めるのか?

鼻血がちな女性にアタックするために、なぜ鼻を激しく殴打してまで鼻血をだそうとするのか?

髪のキレイな女性はなぜ相手にまで髪の美しさを求めるのか?

 

「共通点」。彼らはパートナーに共通点を求めている。

しかも見た目でわかるヤツ。

大体が上っ面の共通点なんですよ。

これもまた狂気ですね。追い詰められた状況ゆえの結果なのか。

 

近眼だから相手を好きになった。

もしその彼女が近眼じゃなくなったら?失明したら?

彼女のことをもう好きじゃないんだろうか?

彼はどうすればいいのか、どうすれば愛し続けることができるのか、

それがこの世界観の答えです。

 

そして発揮される「動物になる」設定。

外見。生き方が決まっているもの、固定されているもの。

 

彼はなぜロブスターになりたかったのか、

みんな何故、悠々とどの動物になるか語るのか、

狂気に染まった世界の根底にある「(人間よりも)下等な生物」の存在に注目したら、意味が読み解ける、かもしれない

 

まあ最初の馬のシーンの真意がわかんなかったんですけどね!?

R15ならではの血みどろ!ベッドの軋み!の必要性とはなんなのか!?

 

こういう映画はこういう「????」を楽しむものなんだと実感した作品でした。

考えるな、感じろ。